物の扱い方の基本は物の機能や用途を理解し、大切に扱うことです。物を大切にすることは、小笠原流の教えの基本となっています。
最近は様々な物が生活に用いられるようになっていますが、機能を大切に扱うという点では、同じです。物があふれている時代ですが、どんな物でも決して粗末に扱わないで頂きたいと思います。
物に応じた扱い方の基本は、凡て物は自分の方に向けて持ち、大きいものを持つ時・略して持つ時は物を向こう向きして両横の中程を両手で持ちます。
一口に物といっても千差万別、様々な特徴があります。大きい物、小さい物、厚い物、薄い物、重い物、軽い物など、それぞれの物に応じた扱い方があります。
重い物の扱いは、慎重さが必要です。
床に置いてあるカバンなどを持つときに、不用意に腰をかがめず上体だけを使って持つことがありますが、かばんの中身によっては予想以上に重みがあることもあります。 簡単に上体を曲げるだけの動作では、腰を痛めることもあります。
物を持つ基本は、それが軽いものであっても「体全体で持つ」心構えが大切です。重いものを持つ場合には、腰をおろし、膝と腰を使って、体全体で持つように心がけて下さい。