包み方
物の大きさ等によって、包む紙の使い方が色々あります。紙は天地が縦紙で「すかし目」が縦であることに注意します。まず包む紙の右側を左側一杯に決めて、これが表の上となります。次に内側の紙の位置を決め、表を重ね、これに水引を掛けて、天地を軽く折ります。金包みは、吉事のときには紙を二枚重ねて、表が外にくるようにして、着物と同様に右前に折り、お札の幅よりやや広めに左側一杯に決めて、中になる方からぐるぐる巻いて、上下を折り返し、裏の合わせは下の折りを上の折りに重ねます。凶事のときには、一枚の紙で着物と反対に左前にして折り、右側一杯に決めて、上下を折り返し、裏の合わせは上の折りを下の折りに重ねます。
略しては一枚の紙を二つに折って、輪を左にして三つ折りにします。丁寧にする場合には、中包みをして、表に臂を付けて折ります。紙は半紙・糊入れ・奉書紙の順になります。
 
水引の掛け方
今日では五本が一般的となっていますが、本来は三本・五本・七本・九本というように重ねて用いるものです。吉事には金銀・紅白・赤白を、凶事には白を用い、略しては青白・黒白を用います。帯紙では赤・金・紅は吉、銀・紺は凶とされています。数は奇数である陽の数を吉として、偶数である陰の数を凶としています。
結び方は、色の薄い方を左に(紅白であれば、右紅、左白。黒白であれば、右黒・左白)にして右を常に折っていくようにします。凶事には元結二本で結びきりにします。
先ず、水引の後ろの位置を決め、紅白であれば、左の白の水引を赤の水引の上に重ねます。白の水引を中央にて折り返し、赤の水引の下を抜き出します。左の白を赤の上から重ねて折り返して、その上に白をかぶせて結び目の間を抜き出して締めます。
 
 
箱の紐掛け方
木製の箱にひもを掛ける場合、また文字を書くときに箱の木目に注意をし、木目が必ず縦になるようにします。横木目に字を書くことは獄門書といって忌み嫌ったものです。まず木目が縦になるように箱を置き、輪になっている紐に、下からの紐を上から通して、引き抜きます。右の紐を同様にして、次に左に出した紐を輪にし、右に出た紐をこれに覆い、輪を作り引き出して、蝶結びに結びます。